あっとせぶんてぃーんワンマンライブ「機は熟した」東京公演に密着!vol.1 ゲネプロ編

「あっとほぉーむカフェ」でお給仕するメイドで結成されたアイドルグループ「あっとせぶんてぃーん」。「TOKYO IDOL FESTIVAL 2016」でのデビューから8年、メンバーの入れ替わりやコロナ禍を乗り越え、ワンマンライブツアー「機は熟した」を開催しました。2024年9月7日(土)にYogibo META VALLEY(大阪)、9月15日(日)にclub asia(東京)でそれぞれ行われた公演では、集まったファンを沸かせました。

今回はあっとせぶんてぃーん(通称・あっせぶ)のワンマンに向けた最終ゲネプロへ、AKIBAカルチャーズZONE店所属・こひが潜入!
2024年4月のメンバー卒業・加入から新体制に移行し、初めての大きなステージ。本番に向けた調整の様子やメンバーが語った公演への想いなどを、レポート&インタビューでたっぷりお届けします。

初めての現場取材にどきどき…

私がゲネプロ会場へ到着したのは、ちょうどお昼休憩の時間。大きな機材やバミリ(立ち位置の目印)がきっちり並ぶ空間に、メンバーたちが机を並べてランチタイムを迎えようとしていました。

音響機材は朝10時前には音響さんが持ち込み、3人がかりで配置しているようです。現場にいるスタッフの多さに驚きました。

「普段のレッスンではダンスの先生と運営の1~2人で現場を監督していますが、ゲネプロでは音響さんに加え、ダンスや歌の先生にも来ていただいて万全の状態にしていますね」と運営を担当する稲井さんに教えていただきました。

▲スタジオに入ってすぐ目に入る、大きな音響機材たち。

メンバーたちはリラックスして談笑していましたが、私は初めての外部取材で少し緊張気味…。そんなとき、

「こひちゃんもこのイスを使って大丈夫だよ!座っててね」
「すごいカメラ持ってるね!」

と声をかけてもらいました。イレギュラーでその場にいた私に対しても思いやりを忘れない気遣いと、メンバー同士のチームワークがすでに伝わってきました。

ゆるっとオフモードから、ピリッとスイッチオン

そんなゆったり和やかな雰囲気は、昼休憩が終わる目途を伝えられると同時に切り替わります。全員で使用した机や椅子をテキパキと片づけ、立ち上がった瞬間にスイッチオン!

練習開始の5分前には準備運動やストレッチ、発声練習を個人単位で開始していました。音響さんやスタッフの準備が終わり、開始の合図がされる前には1曲目の立ち位置へ全員がスタンバイ。

今回のライブでは、新体制になって初披露する『ツバキ姫』からスタート。旧メンバーのかげとらさんを中心に作られたこの曲は、その中心的な役割をえまちぃさんが引き継ぎます。

▲『ツバキ姫』直後、音を合わせる確認を行うために集まるメンバー。

新体制となったことでダンスのパートはもちろん、歌割りも全て変更されました。音程の正確さの追求はもちろん、どのタイミングで誰が歌うか、響きのバランスまで細部にわたって調整します。

▲アンコールにて披露した『ダンスフラミンゴ』。

ダンスフラミンゴは、元々セットリスト(以下、セトリ)に入っておらず、日頃のワンマンでも披露する機会が少ないそう。

「歌詞を改めて読むと今の私たちにピッタリだと思うので、このワンマンで歌いたい」というえまちぃさんの一言をきっかけに、急きょ取り入れることが決定したそうです。

新たな一歩目を踏み出すセットリスト

この日のセトリに込めた想いについて、あっせぶ結成当初からのプロデューサー・西村さんにお話を伺いました。

「ワンマンのレッスン開始に先立ってライブの方向性をメンバーに伝え、メンバー主体でセトリを決定しました」と西村さん。今回のワンマンライブは通常レッスンに加え、特別に日程を組んだ集中レッスンで追い込んで仕上げたそうです。

新体制での初披露曲は曲決定から歌割り、ダンスフォーメーション決定と段階を踏む必要があるため、普段の対バンで披露している曲以上に、重点を置いて練習を行ったということです。

なかでもひとつのポイントとなったのは『ツバキ姫』と『青いひまわり』の2曲です。『ツバキ姫』は新体制に移行後、ほとんど披露されていなかったナンバーですが、かげとらさんの「歌い継いでほしい」という言葉を受け、新体制での初披露に向けて練習したそうです。

『青いひまわり』はすでに活動を終了したグループ「めいどいん!」の楽曲ではあるものの、実はあっせぶのサウンドプロデューサーの津波さんが作られた曲です。そのつながりもあり、今回のワンマンライブで披露されることになりました。

西村さんは「グループが解散したらその曲が歌われなくなる…というのは楽曲にとって、とても不幸なこと。あっせぶが“歌い続けていく”役割を最初に背負いたかったんです」と新体制で披露する曲を軸に据えることを決意。ライブの流れをどうするべきかをメンバーと話し合い、セトリを決定していったそうです。

▲この写真は『青いひまわり』の練習風景。めいどいん!では12人で披露していましたが、6人のあっせぶでも変わらない迫力が伝わります。

そして、さらに強い信念をもって決定したのが“最初の1曲”と“最後の1曲”。東京、大阪と異なるセトリの中で、この2曲は変えずに構成したそうです。

オープニングを飾る『アマデウス』は、新体制として作られた最初の1曲であると同時に、あっせぶにとって「挑戦」の曲だそう。

「あっせぶの既存曲はほとんど縦ノリの曲ですが、この曲は今までと違って難しい16ビートの横ノリの曲です。『この曲を通して成長してほしい』という想いを込めて作られたので、今回のワンマンライブの1曲目に歌うことでライブの統一感を出す狙いがありました」(西村さん)

そして最後の1曲に選んだのは、『バタフライ・エフェクト』。

「2019年、武道館を目指していた体制で作った最初の曲がバタフライ・エフェクト。7人となって新体制を迎えても、その時の想いを忘れることなく歌い続けたいですね」と西村さんは言葉に力を込めました。

蝶の羽ばたきのように小さなことから、誰もが予想をしなかった大きな出来事へ。そんな意味とともに想いを乗せて、「あっとせぶんてぃーんの風」を巻き起こしてほしいと感じました!

ワンマンライブに対するそれぞれの想い

大阪で初のワンマンライブ開催、そして東京での新メンバー加入とメジャーデビューの発表。大きな舞台を控えるメンバーたちに、どのような想いでライブへ臨むのかインタビューしました。

▲「今回の練習で、初めてビブスを作ってもらったんです。ビブスデビューです」とちなつさん。一人ひとりの名前が入ったビブスをアピールしてくれました!

つらら
「あっせぶとして6年間活動していく中で、体制の変化もありましたが、そのどれもが大切なあっせぶでした。今回はそういった思い出や歴史が『機は熟した』というテーマに込められていると考えています。大阪でのワンマンは結成以来初めてなので、今までのあっせぶ8年間でつむいできた全ての歴史が変わる瞬間として責任を持ちたいです。
今のメンバーももちろん大切ですが、特にこのワンマンは今まで培ってきたものを全て出せるライブにしたいです!」

こえび
「今回の大阪、東京にわたるワンマンライブは今までのあっせぶの集大成だと思っています。ステージの規模感ではなく、『今のあっせぶの内容やライブの区切りとする』という意味での集大成。このグループはどの時代もいいチームであり、本当に仲良しです。今回のライブでは、一番最高のあっせぶをみんなに見せたいです」

▲あっせぶに同時加入した二人は、今年で7年目を迎えます。「マイクも持っちゃえ!」と快く写真撮影に応じてくれました。

えまちぃ
「今回のライブが、より多くのご主人様・お嬢様に届いてほしいなと思っています。このグループで過ごしているうちに、その中での自分らしさ・見せ方を考えるようになりました。あっせぶは猪突猛進系なので、ここまで突き進むだけ突き進んできたけれど、『機は熟した』はステップアップの大事な一歩だと感じています。
今までの歴史も背負いながら、今までとは違う『新しいあっせぶ』を見てほしいです」

ちろる
「長い活動のなかで、メジャーデビューしてはインディーズに落ちてを繰り返し……。今までご主人様・お嬢様を振り回してしまいました。私は歴が長いだけでできないことも多く、その度にメンバー同士で支え合ってきたからこそ一人で背負わずにあっせぶとして活動できています。
今回のライブは今度こそ、という気持ちをこめての『機は熟した』です。東京ではメジャーデビューの発表を控え、今まで応援してくださったご主人様・お嬢様に『応援していてよかった』と思ってもらえるようなライブにしたいです」

▲「せっかくなら違うポーズを」と17でパシャリ。涙もほろりと浮かべながらのインタビューでは、あっせぶにかける想いが伝わりました。

まさに「機は熟した」

最後に、今回のライブについて西村さんにインタビュー!今回のテーマから、あっせぶの歴史まで深堀りしていきました。

――「機は熟した」というテーマはどのような意図で決められたのでしょうか?

西村「今のあっせぶは、結成から8年間のなかでメンバー変更や多くの困難を自力で乗り越え、アーティストとして成長してきたエネルギーが蓄えられた状態です。今ここで魅せる事こそがベストであり、最も誇れる、今こそ『機は熟した』と確信したからです」

――1人加わる新体制に加えてメジャーデビュー、まさに!ですね。

▲色と名前つきで分かりやすく用意されているマイク。

――これまでのあっせぶの大まかな歴史を教えていただきたいです。

西村「『あっとほぉーむカフェ』において、音楽やアイドルに挑戦したいメイドは多く、出演の機会を頂けたことから2016年のTIFに『@17』(あっとせぶんてぃーん)を結成しました」

――そのときはグループ名にちなんで17人体制だったと聞いたことがあります。

西村「その通りです。TIFでは『コ・コ・ロキャラメル』、『Summer time』の新曲2曲を披露しました。そして3年後の2019年には新たに8人体制を作り、3年後には武道館に立とう!という目標を共有しながらスタートしたんです」

――元は3年計画で活動方針を定めていたんですね。

西村「はい。しかし、2020年のコロナ禍により予定していたライブや活動は全て中止となりました。活動が著しく制限された中では一人ひとりの想いも変化していき、メンバーの変更や脱退も経験しました。『これ以上の継続は困難ではないか』と考えていたこともありました」

――そんな逆境のなかで、解散をしなかった理由は?

西村「あっとほぉーむカフェ17周年を機に、めいどいん!のデビューが決定したことです。それにより、あっせぶもその枠組みの中で活動を継続することが決まりました」

――めいどいん!内のユニット活動であっとせぶんてぃーんの楽曲を継続してきたんですね。えまちぃさんとみしなさんが加入したのはこのタイミングだとうかがいました。

西村「そうです。当時の加入から現在に至るまで、2人にはあっせぶとして活動してもらうきっかけともなりました。ただ2021年も依然としてアイドルとしての活動には厳しい制約があり、思い描くような活動はできず……。最後のあたりでは定期公演の開催など回復してきた部分もありましたが、めいどいん!は2年間で活動を終了することになりました」

――コロナ禍はライブをはじめ対面での活動をするにはかなり厳しい期間でしたね。

西村「この時も、あっせぶを解散してメンバーも卒業を考えるなど、終わらせる選択肢を持っていました。そんなタイミングで決定したのが、今回のメジャーデビューというチャンスです」

――先ほど多くの困難を乗り越えてきたとおっしゃっていましたが、どのようなことがあったのでしょうか?

西村「あっせぶは初期から、気合いを入れて出発するごとに色々と予期せぬ事態が発生し、前に進めないことを繰り返してきました。コロナ禍もそうです。しかしその分、それらを乗り越える自力もついてきました。過去には体調不良になったメンバーをカバーするため、ライブ当日の朝にスタジオを確保して立ち位置や歌割りの変更を行ったこともあります」

――すごい対応力ですね。対バンだとしても、4、5曲分を当日に?

西村「そうです。このような積み重ねでスキルや対応力と自信が付き、メンバー自身のポテンシャルも向上しました。今のあっせぶは、ただのアイドルではないです。力をつけたメンバー一人ひとりがその場でアレンジも加えられる、アーティストのような存在であると思っています」

――メンバー全員が力をつけ、その上でメジャーデビュー。まさに『機は熟した』ですね!

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Vol.2では当日の様子をお届けします!

この記事を書いたのは…

AKIBAカルチャーズZONE店【こひ

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